※この記事は『PSVRを機に振り返るVR・立体視ゲームの歴史』の続きとなっております。

ハードウェアによる実現(~2000)


1991年~ Virtuality


virtuality
virtuality_marketing_page-1
Virtualityは、Virtuality社(公式サイト)が提供していたゲームセンター向けの複合VR筐体です。
ヘッドマウントディスプレイから手の動きをトラッキングするグローブまでを組み合わせたゲーム機でした。
※トラッキング……?って人はここ参照。
解像度は276x372が片目ずつ、二枚となっています。
1000シリーズ

まずはじめに、Amiga 3000を搭載した1000CSと1000SDの二種類の1000シリーズ筐体がサービスを開始しました。

ですが、当時のPCでは処理に限界があり液晶の画質も低く、ゲームの評判も芳しくなかったため、業界に驚きこそ与えたもののあまり満足のいく体験ができなかったようです。
※遊ぶことが出来たゲームについてはVirtualityのWikipediaを参照。
下は1000CSで提供されていたゲーム『Dactyl Nightmare』のプレイ動画
こちらは1000SDのプレイ動画。遊んでいるのはTotal Destructionと思われる。
2000・3000シリーズ

そして、1994年には処理部分をIntel 486Motorola 88110にアップデートした2000シリーズが稼働を開始しました。
そして、さらにスペックの向上したIntelのペンティアムを搭載していてライフル型コントローラーも対応した3000シリーズも稼働を開始。
こちらは2000の上位互換機として稼働していたようです。
あのパックマンもVR化し提供されていました(Pac-Man VR)。
※遊ぶことが出来たゲームについては、こちらもVirtualityのWikipediaを参照。
参考

Virtuality (gaming)(英語版Wikipedia)

 

1993~1995年 VictorMaxxシリーズ(Future Vision Technologies)


1991年に創業した企業、Future Vision Technologiesの開発した製品群、それがVictorMaxxシリーズです。
1993年 VictorMaxx Stuntmaster


最初に発売されたのがこれ。価格は219.95ドル。
スーパーニンテンドー(海外のスーパーファミコン)やセガジェネシス(北米のメガドライブ)に接続出来るようになっているHMDです。
専用設計でもなんでもないので、これを付けても別に立体的には見えません。解像度も240x86と貧弱です。

ただ、下の画像にも見える、HMDから垂れてる変な棒を使って、頭を動かすことにより画面を操作するという機能が付いてます。
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頭が動くと棒も揺られる。その動きを左右のボタン操作に変換する、という仕組みでした。
まぁ、ほぼ役に立たなかったようですけど。


1994~1995年 Victormaxx CyberMaxx・CyberMaxx 2.0

Stuntmasterがコケたものの、Future Vision Technologiesはめげません。新製品が投入されました。価格は699ドル。
それがこのCyberMaxx。これは先代とは違いPC向け商品です。
無印のあとに程なくして2.0も発売されました。

この2つのHMDは精度こそ高くないものの、ちゃんとしたヘッドトラッキング機能が付いていました。
Windows95のけっこう多くのゲーム向けに、Cybermaxx対応パッチをが作られていたようです。
が、結局は当時の技術。つけ心地があまり良くないのも相まって長時間のプレイは難しかったようです。


因みに、Future Vision Technologiesはこの製品を発売した後、富士通グループの富士通マイクロエレクトロニクス(現・富士通セミコンダクター)に買収され、表舞台からフェードアウトしていきまいた。
こんなところにも日本企業の姿があるとは思わなかった。
参考

VC&G | Retro Scan of the Week Special Edition: "At Last! Reality For the Masses!"
StuntMaster
ーーー
CyberMaxx - Andy MacDonald’s Home Page
ユーティリティやドライバがダウンロード出来ます。
VRWiki - Victormaxx CyberMaxx
対応ゲームの一部が載っています。乏しいですが詳細スペックもあるので見る価値あり。
Matsushita MCL0712A03 LCD project: Care and Feeding of the CyberMaxx LCD
The CyberMaxx Review
Cybermaxx2 Review

1994年 VR-1:メガ・ヴァイザー・ディスプレイ(SEGA)


先見性に定評のあるセガ。
実は、乗り物に乗って行うシューティングアトラクションとして1994年に既にVRコンテンツを提供していました。

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~1枚数十万円するグラフィック用の基板を、HMDの片目につき1枚使ったので、8座席分で16枚、ライドは4台ありましたので合計64枚必要としたので、コスト面はもちろんのこと、それらを同期するのがかなり大変だった~

当時の水準とくらべてもかなり軽いHMDとなるように作ったり、衛生面に気を使い一部の場所を交換式にしたりと、様々な配慮をしていたようです。
現代でも難しいのに、当時の機材で、出来る限り快適な体験を実現しようとした苦労が伺えます。
参考

【特集】VRで盛り上がるジョイポリス、だがセガは1994年にVRアトラクション「VR-1」を導入していた

1994年? 【未発売】メガドライブ:セガVR(SEGA)


1991年に発表、1993年にPVを公開し同年発売予告。
結局延期したものの、200ドルで1994年に発売する……予定だった。
300x200の解像度のカラーLCD液晶を搭載。
ポジショントラッキングこそ無いものの、ヘッドトラッキングはちゃんと対応していた。
※トラッキング……?って人はここ参照。

結局、「ゲームに夢中になった使用者が怪我をしてしまう」ことを理由に発売は中止となりました。
ですが、当時の家庭用ゲームハードのスペックではVRは荷が重すぎたというのが本当の所なのではないでしょうか。
現代のVRでも解決しきれていない3D酔い問題も発生していたようです。
処理落ちすればするほど、酔いはきつくなりますから、妥当な判断でしょう。ロマンだけで商売は出来なんですね。悲しいですね。
参考

Sega VR(英語版Wikipedia)
Sega VR: Great Idea or Wishful Thinking?

1995年 バーチャルボーイ(任天堂)


勘違いしている人も多いんですが、実は液晶等のディスプレイは搭載していません
超高速で点滅(1/50秒の間に384回)する赤色LEDのバーの光を、高速で往復する鏡(1/25秒で一往復)で反射し、走査線の如く視界に投影する、という特殊な仕組みで動いてます。
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どうでもいいですが、このバーチャルボーイを発案した横井軍平はゲームボーイの発案者でもあります。僕が個人的に尊敬してる人です。
枯れた技術の水平思考、素晴らしい。
実践は難しいが、商売をやるには大切な考えだと思う。商売したこと無いけど。
参考

バーチャルボーイ(日本語版Wikipedia)
Nintendo Virtual Boy Teardown - iFixit
分解記事でおなじみiFixitのページ
バーチャルボーイ
日本語の分解記事

1995年 Virtual i-O:i-glasses!


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Windows95向けにRGB接続するタイプ(PC VERSION)と、TV向けにコンポジット接続するタイプ(VIDEO VERSION)の2タイプがリリースされました。
価格は不明ですが、高額な方は799ドルだと思われます。
スペックは前者はここ後者はここで見ることが出来ます。
前者のほうは、ヘッドトラッキング機能がついておりVRヘッドマウントディスプレイとして使用が出来た模様。
両者共に、リンク先でユーティリティやドライバからSDKまで色々ダウンロード出来るので、知識の有る方は覗いてみては。

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そして、発売年は不明ですが、i-glassesは複数の商品が展開していたようです。
i-glasses PC/SVGA Pro 3D』という商品も発見しました。
なんと、PCパーツでお馴染みのあのツクモの旧販売ページ(新ページ)も残ってました。(なんと178,000円!)
(ただのi-glasses PC/SVGAも発見)
ここでパンフレットもダウンロード出来るようです。
また、このSVGAシリーズはヘッドトラッキング機能がありませんが、InterTrax 2という別の拡張機器を用いて機能を追加することが出来たようです。

対応ソフト

WIndowsの対応ソフトはここ(i-O Display Systems i-glasses! compatible software)。
また、Amigaに接続することもでき、4本のソフトが対応していた
Gloom Deluxe
Nemac IV
Gloom3: Zombie Edition
Zombie Massacre(Gloom4)
参考

3D立体視と家庭用ゲーム

1995年 VFX1(Forte)


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これもPC向けのVRHMDです。トラッキング機能も元から付いていて、立体視も対応しています。 価格は995ドルで、競合他社よりかなり高い。
対応ソフトをVFX1専用ランチャーによって起動させることで、色々なゲームに対応していたようです。

また、独自のCyberpuckというコントローラーも付属していました。
このコントローラーはセンサーを内蔵しており、向ける方向を変えたり傾けたりすることによってマウス操作を代替することが出来ます。
forte_vfx1_cyberpuck_controller

時代が時代なため、やはり解像度は低く重い。
ですが高価格なだけはあり、地磁気の影響も考慮して有るトラッキングシステムの精度はそこそこ良く、HMDを外さずとも外が見れる仕様も相まってなかなか評判が良かったようです。
helmet_open_2

動画はヘッドトラッキング非対応のゲームソフトを、Cyberpuckセンサーのトラッキング機能を活用して疑似VRゲーム化させて遊んでいる様子。
手の動きと顔の動きを同期させているのが分かる。


VFX1についての解説ビデオ。さらっと冒頭でVirtuality、バーチャルボーイ、VectorMaxx、i-glasses!にも触れている。
参考

MINDFLUX - VFX1 Headgear
ドライバやゲーム用のパッチがダウンロード出来ます。
VFX1 Headgear Compatible Software
上のサイト内の対応ソフト一覧
Retrospective photo review of Forte VFX1 Virtual Reality system - V-Rtifacts
かなり詳しいレビューが載っています。
vfx3d
VFX1 Headgear(英語版Wikipedia)

1995年 R-ZONE(Tiger Electronics)


日本ではファービーで有名で有名な会社、タイガーエレクトロニクスのゲーム機です。
Google画像検索を見れば分かるように、ゲームアンドウォッチみたいな商品を作っていた会社でしたが、ヴァーチャルボーイに影響されたのか開発したのがこちら。

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49
上の画像右上の、真ん中が半透明の液晶パネルとなっているゲームソフトを本体の赤い部分に差し込みます。
そして、その液晶パネルの表示を、右目の前にある半透明の板に投影するという仕組みになっています。
色は薄暗い赤一色。ヴァーチャルボーイよりも暗いです。見づらそう。

また、このゲーム機はバリエーション豊かです。

R-Zone Super Screen
このスーパースクリーンではフィルムを使い色を付けることが可能だったそうです。
tiger-rzonesuperscreen

X.P.G. Xtreme Pocket Game
s-l225


R-Zone DataZone


これらのレビュー動画:Tiger R-Zone ReviewRR Shorts: R-Zone Datazone

結局、チープな作り、ソフトは既存のものの流用ばかりといった理由で売上は上がらず、すぐに生産停止になってしまいました。
そして、ここまで書いておいて何ですがこいつ立体要素が無いに等しいので本当に3D立体視の記事に入れて良いのか疑問です。
海外ではヴァーチャルリアリティならぬヴァーチャルジャンクとか、ヴァーチャルボーイの出来損ないとか言われてました。ひどい。
まぁ、未来っぽいしいいよね。当時加熱したVRブームに乗ろうとしたこんなゲーム機があったよ、ということで。
参考

R-ZONE(英語版Wikipedia)
Tiger R-Zone

1995年 【未発売】Atari Jaguar:Jaguar VR(Atari)


あの『アタリショック』で有名なAtari社の開発したJugarというゲームハードに提供される予定だったVRシステムです。


プロトタイプとして、『赤色を基調とした低解像度モデル』と『青色を基調とした高解像度モデル』の2つが開発されたそうです。
どちらも一度破壊されたが、現在では復元されているとか。
jaguar-vr
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ゲームソフトとしては、既存のMissile Commandというゲームの3D版(Missile Command 3D)が用意されていたようです。
銃型のコントローラーも想定はされておりモックアップも作られたものの、実装はされていなかった模様。

因みに、開発会社のAtariのアタリという名は、囲碁用語のアタリから取られています。
そしてAtariとその創業者ノーラン・ブッシュネル(もっと濃い英語版)の話、かなり面白いしゲーム史を語るには欠かせない存在ですので、調べると面白いです。
Atariはこの記事に度々登場している『Amiga』『コモドール』とも関係のある企業です。
参考

Atari Jaguar(英語版Wikipedia)
JagCube - Jaguar VR Information!
ノーラン・ブッシュネルについて

もう立体視あまり関係ないけど面白いから紹介したい。
やるやらで学ぶゲームの歴史 第一話 ビデオゲームの父
やるやらで学ぶゲームの歴史 第二話 衝撃のアタリ
やる夫スレの中でも名作と名高いこのシリーズの1・2話がAtariとノーラン・ブッシュネル関連なので苦手じゃなければ読むと面白い。CoDでお馴染み、「世界初のサードパーティ」アクティビジョン(英語版)誕生の歴史もわかるよ!
ノーラン・ブッシュネル:アップルを拒否したヴィデオゲームの父
ぼくがジョブズに教えたこと
あのスティーブ・ジョブズはAtariの社員だったことがあります。
アタリ創業者ノーラン・ブッシュネルがVR会社「Modal VR」設立
ノーランは2016年にまた新会社を設立しています。しかもVRの企業!
アタリ創業者ノーラン・ブッシュネル独占インタビュー。挑戦するなら「まずはやってみること」

1996年 B.O.X.(セガボックスシステム):ザ・クリプト


イリノイ大学電子視覚研究所のCAVE(英Wikipedia)を参考にしSEGAが独自開発を行った、複数の壁面と床をスクリーンとした部屋で遊ぶアトラクション。
様々なセンサーでプレイヤーの動きをトラッキングし、視点変更等をリアルタイムに反映していくシステムとなっている。
立体視には液晶シャッター式を用いているが、フレームレートは高く以前のものよりも体験の質が高かったと予想できる。

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この画像はCAVEのもの。
……正直、情報不足です。ゲーム内容がよくわからない。
遊んだことの有る方が居たら是非お話を伺いたい。
参考

立体映像システム Uro(ユーロ) - 日本バーチャルリアリティ学会
【特集】VRで盛り上がるジョイポリス、だがセガは1994年にVRアトラクション「VR-1」を導入していた

1997年 Scuba(Philips)


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上でも出てきたJaguar VRの開発者が開発に参加しているVRHMDです。
日本では、タカラがダイノバイザーという名前で発売していました。
デフォルト及びダイノバイザーには付属していませんが、本体価格299ドルに+100ドルすることでヘッドトラッキング機能を追加する事ができます(ソース)。
ただ、立体視機能は無かったようです。
そして、PCゲームではおなじみのマウスによる視界操作をトラッキングで代替することによってVRゲームを実現していたようです。


公式サイトの対応ゲーム(Philips' Scuba Games List)には、PCだけでなく初代プレイステーション、セガサターン、ニンテンドー64も載っています。
トラッキング機能には対応していませんが、迫力のあるゲーム体験が出来ることを売りにしていたようです。
参考

けっこう情報が豊富でした。
でも、ほぼトラッキング機能に言及していない。
仮想現実を実現すべく生み出されては散っていった3Dゲーム機&VRヘッドセット
ヘッドマウントディスプレー(HMD): ぼつのつぼ
人生: タカラ ダイノバイザー
ダイノバイザーで大画面を : いろんなゲームがありました
VRWiki - Philips Scuba
THE PHILIPS SCUBA REVIEW
Scuba(公式サイト)
Scuba Tracker Turns Heads at Comdex
(トラッキングについて)
JagCube - Jaguar VR Information!

1998年 VFX3D(IIS)


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先程出てきたVFX1の発展形です。
社名がIISとなっていますが、Forte社とほぼ同会社なようです。謎。
VFX1の発展系なので、当然ヘッドトラッキング機能付きです。
Cyberpuckコントローラーもオプションで付けられます。

公式の用意したサポートソフト一覧はこれ(VFX3D titles)。
参考

VFX3D virtual reality helmet
詳しいレビューです。
Virtual Reality HMD Head mounted Displays - VFX3D
ドライバやソフトウェアがダウンロード出来ます。
Interactive Imaging Systems Home
公式サイトです

ハードウェアによる実現(2001~)


2001年 【未発売】:ゲームキューブ:裸眼立体視対応液晶(任天堂)


なんと、あのゲームキューブは3D立体視用の回路を内蔵していました。
専用の液晶ディスプレイを外付けすることによって対応する予定だったようです。
ソフトも完成していて、本体と同時発売だった「ルイージマンション」が動いていた。
そこまで行ったのに発売されなかったのは「専用液晶が高すぎた」からだそう。

因みに、ゲームボーイアドバンスSPでも裸眼立体視対応モデルが検討されていたが、当時の液晶の解像度が低かったために断念していた模様。
正直、このことを知ったときはかなり驚きました。
バーチャルボーイの大コケにもめげず、任天堂は立体視を諦めていなかったんだな。なんだか嬉しい。
参考

社長が訊く『ニンテンドー3DS』|ニンテンドー3DS|Nintendo

2002年 PlayStation2:PUD-J5A(SONY)


記事タイトルにも書きましたPS4用のPSVR、プレイステーション初のVR機器だと思っている方も多いでしょう。
違うんです。実はPS2にもひっそり登場していたんです。6c342cde
それがこの『PUD-J5A』。
ちゃんとヘッドトラッキング機能も付いていました。
(頭を激しく動かしているとトラッキングがずれてしまうこともあった。)
対応ソフトこそ少なく、全部航空機モノなんですが、どのソフトも評判が良く時代を考えるとけっこう楽しめる製品だったようです。
ボーイング・ロッキード・マーティンといったメーカー協力のもと再現されたコックピット(エナジーエアフォース)を体感しながら戦闘機を操る……今やっても楽しそうだ。

価格は59800円。PSVRよりも高い!
対応ソフト

エナジーエアフォース
エナジーエアフォース aimStrike!
エアフォースデルタ ブルーウィングナイツ
SIDEWINDER V

参考

ぽんつく堂 エナジーエアフォース・エイムストライク
プレイした感想が書かれている。楽しそう。
VRはコンピューターの意味を変え、価値を飛躍的にあげるUIだ by 遠藤諭
真ん中あたりで少し触れている。

2009年 PlayStation Portable:V-Screen(RealView Manufacturing)


RealView Manufacturingというアイルランドの会社から発売された、PSPを立体視に対応させることを謳う謎の周辺機器です。
PSPのハードケースを兼ねており、PSP-1000/2000/3000を格納できる模様。
内蔵された特殊光学スクリーンを通して見ることで、画面をいい感じに歪ませて擬似的に立体感を出させる仕組み。らしい。
この記事の中で一番原理が不明で怪しい商品。
公式サイトは消滅していた。(アーカイブ)
日本のAmazonでも売ってるけど5000円と高い。アメリカAmazonなら11.96ドルだったのでもし買うなら米Amazonをおすすめする。

僕は動画見てるだけで自分は気持ち悪くなりました。本当に立体的に見えるかは実物で確かめてみないとわからん。
参考

PSPで立体視が出来る周辺機器、V-Screenを購入しました!
日本人購入者のレポ。
頭がガンガンしてしまうので長時間使えないが、どうやらわりと立体感を感じられるらしい。
産業用バーチャルリアリティ展 - PSPの映像を疑似立体視化する製品などディスプレイ関連の注目グッズ

2010年 PlayStation3:Ver3.30


dam-ps3-main-sp
2006年発売のあのPS3ですが、バージョン3.30以上へのアップデートを行うことで、対応ソフトでの立体視出力が可能になります。
これによって、3D立体視対応を謳うテレビでは立体視でゲームが楽しめます。
基本的に近年の3Dテレビは専用メガネ(液晶シャッター方式)によって立体視に対応しているのですが、別に裸眼立体視対応テレビ(東芝GL1シリーズとか)でも遊べます。
立体視対応ソフトの確認はこちらの公式サイトで出来ます。
対応ソフト126本って何気に多いな。まぁベスト版が出ると二重に計算されるんで実際はもっと少ないんですけど。
SimulView

そして、このPS3立体視には面白い機能『SimulView』があります。
なんと、立体視機能を応用して2人プレイ時に2人に別々の映像を見せる事ができるんです。
確かに、右目用映像を1人の両目に、左目用映像をもう1人の両目に、と割り振ることで実現出来る。発想の勝利だ。
これ、知名度低いですけどかなり面白くないですか?
友人とオフラインでゲームするときの画面分割に不満があった人への福音ですよ。

ただ、3D立体視対応テレビというだけでは使えません。
↓のようなSimulViewにも別途対応したテレビでしか使えないという欠点があります。
そして何より、対応ソフトが少ない!(というか3本しかない)
しかも、公式サイトも昔は説明があったのに削除されている。無かったことにされたのか。

参考

PS3 wiki
西田宗千佳の― RandomTracking― 3D対応したPS3 Ver.3.30の狙いとこれから
SONY社員による解説が読めます。

2011年 3DS(任天堂)


パララックスバリア方式を採用。
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超有名で現役のハードですし、解説不要でしょう。

マイナーアップデートバージョンであるNew 3DSは単純な処理性能アップに加え、カメラとジャイロセンサーを用いた3Dブレ防止機能を搭載しており、旧3DSよりも高品質な立体視を体感出来ます。

おまけ:ソフトウェアのみによる実現


情報収集が難しいのと、筆者が上のハードウェア網羅だけで疲れ切ったという理由で漏れが多いと思います。
具体的なタイトルが浮かんだら、コメント等で教えて頂けると嬉しい。

あと、『のみ』って良い方は語弊あるかも。
正確には、「特殊なハードを使わず、ソフトウェア側の実装と単純構造のメガネによって立体視を実現したゲーム」です。

アナグリフ方式(赤青メガネ式)


あの有名な赤青メガネ式による立体視。
赤いフィルタを通して見ると赤い文字が見えなくなる、英単語帳等の暗記でお馴染みの仕組みを用いた方法。
一応色付きでは有るものの、違和感のある映像(画像)となってしまうのが難点。
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・1987年 FC:とびだせ大作戦(スクウェア)

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とびだせメガネと名付けられた赤青メガネが同梱されていました。
ラスタースクロールを駆使し滑らかかつ軽快に動くこのプログラムを担当したのは、FFの飛空船のプログラミングで有名なあの伝説のプログラマー、ナーシャ・ジベリです。
ファミコンディスクシステムのソフトにしては珍しい、コピープロテクトも搭載していたようで、技術力の高さが伺えます。
因みに、次回作の「JJ 〜 とびだせ大作戦パート2」はファミコン3Dシステム対応となりアナグリフ方式はお役御免となってます。

ステレオグラム方式


ニコニコ大百科の立体視の記事が分かり易い。
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・2005年 PSP:メタルギアアシッド2

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「SOLID EYE とびだシッド」と名付けられた、組み立て型のスコープが同梱されていて立体視が可能だった。

プルフリッヒ方式


以下のようなメガネを使って立体視します。
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で、どういう仕組みかというと、人間の脳の処理速度を利用した方法です。
人間の脳は、明るいものを処理するより暗いものを処理するほうが時間がかかってしまいます。
そのため、片目の視野だけを暗くして運動する物体を見た場合、暗い方では明るい方と比べて一瞬だけ前の物体の映像が見えます。
その両目での知覚のズレを「視差」として利用して立体視を実現するのです。
欠点としては、絶えず背景が動いていないと立体感が出ないという点でしょうか。
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1991年:Orb-3D(NES)

古典的なテレビゲーム、ポンの別バージョンといった感じのゲームです。日本未発売。
因みに、ゲーム内容は評判が悪いです。

参考
3D立体視と家庭用ゲーム(~90年代)
Orb 3-D Review for NES: Your Pong is evolving! It became a...HOLY CRAP WHAT IS THAT?! - GameFAQs
1993年 Jim Power: The Lost Dimension in 3-D(SNES・DOS・Windows)

Loriciel社の開発したアクションシューティングゲームです。
シューティングステージは良いのですが、アクションステージではプルフリッヒ効果を活かしきれていなかったようです。
メガドライブ/ジェネシス向けにも作られ、ほぼ完成していたようですが発売されませんでした。

また、これの前作(Jim Power in Mutant Planet)はPCエンジンというハドソンとNECが共同開発したハードで日本から発売されていたのですが、3Dのこれは発売されませんでした。
立体視もVRも関係ないんだけど、PCエンジンは覚えきれないくらい多いマイナーチェンジモデルとか色々と面白いので知らない人はWikipediaだけでもいいので見てみてね。(Wikipediaニコニコ大百科)
ハドソンが死んでしまったのは本当に惜しい。
参考
・3D立体視と家庭用ゲーム(~90年代)

おまけ2:上記からあぶれたHMDやVRシステム


1978年 Aspen Movie Map


aspen_armchair
簡単に言うと、元祖Google Mapであり、ストリートビューです。
コロラド州アスペンの街を、天井にカメラを付けた車で前方と後方を10フィートずつ撮影していく、という手法で作成されました。

インターフェースはタッチパネルを採用したモダンなもので、かなり優秀です。
地図データと衛星写真の2つが用意されていて、それの切り替え、辿ったルートの表示、見たいルートの策定、任意の見たい地点までジャンプ等の機能が有りました。
また、選択した建物に、内装の画像や職員へのインタビュー等の情報がある場合はそれを表示することが出来ました。
そして、3DCGグラフィクスで再現され、簡素なテクスチャマッピングが施された街の映像に切り替えることも出来ました。
さらに、データは夏と冬の物があり、それを切り替えることすら出来ました。



これはVRの歴史を語る上で欠かせない装置なんですが、ゲームに関係が無く、また現代でVRと言われているものとずれてもいるのでこちらに隔離しておくことにしました。
現代からみても多機能で本当に凄いし、ロマンがあるので個人的に大好きです。
参考
Aspen Movie Map(英語版Wikipedia)
The Aspen Movie Map Beat Google Street View by 34 Years | Motherboard

1996年 Glasstron(SONY)


トラッキング機能は付いていない。
……はずなんですが、英語版Wikipediaによると、MechWarrior 2に対応していたとの記述が見られます。センサーによってポジションの認識も出来たとか。
英語版PSVRの記事にも同じソースで触れています。
そのソースがこれ。出版社は自費出版のルルエンタープライズ
どこまで信用して良いものか。
本当ならば、それはおそらくIntersense InterTrax みたいな外付けトラッカーを使っての話だと思われる。

2006年 フルフェイス型HMD(東芝)


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直径40センチのドーム型スクリーンとプロジェクター、超広角レンズを搭載し、全方向に800×600ピクセルの画像を映し出す装置。
あまりにも大きすぎて、見た目が少々面白いので紹介。
参考
東芝、フルフェイス・ヘルメット型HMDを開発

SimulEyes VR


トラッキング機能は付いていない。
MINDFLUX - SimulEyes VR
このサイト曰く、液晶シャッター方式の立体視を実現しており、3Dビデオを立体的に見ることが出来るみたい。

全体の参考


MINDFLUX - products - for all the best Virtual Reality hardware and software
正体不明のHMDやトラッキングシステムが沢山並んでいます。
VRWiki - Head-mounted display
歴代HMDが列挙されています。

終わりに


以上です。
思ってたより遥かに多くて、調べるだけでも一苦労でした。こんなに沢山あるとは……。
最初、5000文字くらいで収まると思っていたのに、今では合計20000文字を超えています。
これ作るのに一週間半は優に潰してますから、記事が膨れ上がるのも無理はない。これでも漏れが有ると思うとつらい。

表現も最初は断言系で統一してたんですが、横柄な感じが拭えなかったので丁寧語に切り替えたんです。
表現のブレやおかしな日本語、誤字脱字そして誤情報があったらごめんなさい。絶対あるのでもう謝っておきます。
報告頂ければ治すので、ゆるして。
コメントを残すのが嫌ならここのフォームからでも送れます。

あと、書いてて一番強く感じたのは『日本語情報がある有り難さ』『英語力の必要さ』ですね。
情報の半分は英語だったので、本当に苦労しました。

因みに、情報漁りの過程で低品質なVR映像を山ほどみたので、記事を書き終わった今OculusやPSVRといった最新機器の映像を見たところ凄い感動しました。
技術は進歩するに限る。

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